Classici giapponesi con furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate
洩らした言葉はこれである。「諦められないヨ……、諦められないヨー」誰にともなく叫んだが、驚きが余りに大きかったためか、涙というものが出て来ない。
お仙、ボーッとしてしまった。
少し心が静まるに連れ、はじめて涙がこみ上げて来た。クッ、クッ、クッ、クッと咽喉が鳴る。咽び泣きの声が洩れたのである。
「……ああやっぱり前兆だった。螢ヶ丘のお吉さんの所で、昨日まで遊んで暮らしていたが、今朝から何んとなく胸が躍り、どうしてもじっとしていられないので、萩原の方へでも行ってみよう、何んだか宗さんに逢えそうだ、こう思って出て来たんだが、逢いは逢ったが死んじまったヨー」またもお仙むせび上げた。「でもうっちゃっては置かれない、鳶や烏の餌食になる。……葬ってあげなければならないんだが、厭だ厭だ葬るなんて! ……妾も死のう、死んだ方がいい! ……」お仙ヒョロヒョロと立ち上がったが、またベッタリと坐ってしまった。「宗さんと一緒に死ぬのなら、死ぬ張り合いだってあるけれど、一緒に死のうと約束もせず、妾に黙って死んでしまった後で、一人死ぬなんて寂しいねえ。……せっかく死んであげた後で、冥土で宗さんに邂逅って、コレ、馬鹿者、なぜ死んだ、などと叱られたら詰まらないねえ。