Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate

Aozora Bunko

きっとどこかに怪我をされて、仆れていなさるに相違ない。それとも山窩の山塞へ? いやいやいやいやそんな筈はない。……ではどこかの人家にでも?」

ここでじいいっと考え込んだ。

「御岳は愚か、木曽一円、日本の国中探しても……目付けて見せる! 目付けてみせる!」

可哀そうな可哀そうな浜路である。恋人山影宗三郎を、横取りされたとは気が付かない。

と、立ち上がったが元気なく、馬に乗るさえ力がない。

「山影様!」とまたも未練、呼んだものの答えはない。丘を巡って萩原街道、家へ帰ろうとした時である、ボツボツと降り出した大粒の雨、やがてザ――ッと降って来た。神山を穢した人間の血を、洗い清めようとするらしい。

「降るがいいよ、うんと降れ、体も心も濡れるといいよ、冷しておくれよ、胸の火をね」

馬上にうなだれ足を運ぶ。と、行手から数人の人影、忍びやかに歩いて来る。

「山影さん?」と酒場の浜路、思わず声を掛けてみた。

「や、阿魔だ! お転婆娘だ!」

味方の死骸を収めようと、山窩の一群が来たのである。

「それ遁がすな、からめとれ!」

「しまった!」と叫んだが酒場の浜路、鐙を蹴ると大駈けに、敵の只中へ飛び込んだ。