Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate

Aozora Bunko

「されば、町奉行という職制が、新たに設けられておるが」

「堀式部少輔様でした」

駕籠が来る。輿に似た塗かごであった。いたずらをするなよと、伊織へいって、沢庵はそれへ身をまかせる。ゆらゆらと紅葉の陰を、それはのどかに門外へ出て行った。

伊織はもうそこにいない。厩をのぞき込んでいる。厩は二棟あった。栗毛、白眉、月毛、いい馬がたくさんいてどれもよく肥えている。伊織は、田へ出して働かせもしない馬を、どうしてこんなに多く飼っておくのかと、武士の家の経済がふしぎに思われた。

「そうだ、戦の時、使うんだな」

ようやくひとり解釈して、よくよく馬の顔を見ていると、馬の顔でも、武家の飼馬と野放しの野馬とは顔が違っていた。

馬は小さい時からの友だちだった。伊織は馬が好きだった。見ていても飽きないのである。

――すると玄関の方で、新蔵の大きな声がした。伊織は、自分が叱られたのかと思ってふり顧ったが、見ると玄関の前に、今門からはいって来たらしい細っこい老婆が、杖をたてて、きかない顔を、じっと、式台に立ちはだかっている北条新蔵へ向け合っているのだった。

「居留守をつかうとは何事をほざくか。