Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate

Aozora Bunko

「仲間奉公をするには、まだ小さい。大きくなったら召使ってやる。どうして奉公したいのか」

「剣道が習いたいんだ」

「ふム……」

「教えて下さい。教えて下さい。おっ母が生きているうちに、上手になって見せなければ……」

「習いたいというが、そちはもう誰かに習んでおるだろう」

「木を相手にしたり、獣を撲ってみたり、独りで木刀を揮って見たりしているだけだ」

「それでいい」

「でも」

「そのうちに、尋ねて来い。わしのいる所へ」

「いる所って何処」

「多分、名古屋に住むことになるだろう」

「名古屋。尾張の名古屋か。おっ母が生きているうちは、そんな遠くへは行けない」

おっ母、ということばを洩らすたびに、丑之助の眼には涙が見える。

兵庫も、何がなし、ひしと胸にこたえ、率然と、いった。

「来い」

「……?」

「道場へ通れ。兵法家として一人前になれる質か、なれない質か、見てつかわす」

「えっ?」

丑之助は、夢かと、疑うような顔をした。このお城にある道場の古い大屋根は、彼の幼いたましいが、生涯の憧憬をもって常に仰いでいる希望の殿堂なのだ。

――そこへ通れ、という。しかも柳生家の門下でも家臣でもない一族の人から。