Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate
皆様、巌流様にも、どうぞ、まちっと奥のほうでお休みくださいまし」
佐兵衛は、帳場へ返っても、のべつ気を遣って愛想をいっていた。巌流は西陽を背にしながら、
「ひどい蠅」
と、扇で身を払いながら、
「口ばかり渇く、最前の熱い麦湯を、もう一碗、所望したいが」
と、いう。
「はいはい。熱い湯では、なおなおお暑うございましょう。唯今、冷たい井水を汲ませまする」
「いや、道中、水は一切飲まぬことにしておる。湯が結構だ」
「これよ――」
と、佐兵衛は坐ったまま首を伸ばして、湯沸し場のほうを覗き、
「そこにいるのは、伊おじゃないか。何をしている。巌流様へ、お湯をさしあげい。各※(二の字点、1-2-22)様にも」
と、どなった。
それなり佐兵衛はまた、送り状やら何やらに眼を忙しげに俯向けていたが、返辞のなかったのに気づいて、もう一度呶鳴るつもりで顔を上げると――伊織は盆に五ツ六ツの茶碗をのせて、眼をそれに注いで、おずおずと大土間の一方からはいって来た様子。
で――佐兵衛はまた、それには無関心になって、送り状を書いていた。
「お湯を」
と、伊織は、ひとりの武家の前でお辞儀をし、順に、