후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(一)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 309,839자 · 622화면
「なるほど……」
そういわれると、何進も、気づくところがあった。
「今です。今のうちです。今日をおいて、いつの日かありましょう。よろしく、四方の英雄に檄を飛ばし、もって万代の計を、一挙に定められるべきです」
彼の熱弁には、何進もうごかされるのである。なるほどと思い――それもそうだと思い、いつのまにか、
「よしっ、やろう。実はおれもそれくらいのことは考えていたのだ」と、いってしまった。
二人の密談を、乗物のおいてある樹蔭の近くで聞いていた者がある。典軍の校尉曹操であった。
曹操は、独りせせら笑って、
「ばかな煽動をする奴もあればあるものだ。癌は体じゅうにできている物じゃない。一個の元兇を抜けばいいのだ。宦官のうちの首謀者をつまんで牢へぶちこめば、刑吏の手でも事は片づくのに、諸方の英雄へ檄を飛ばしたりなどしたら、漢室の紊乱はたちまち諸州の野望家のうかがい知るところとなり、争覇の分脈は、諸国の群雄と、複雑な糸をひいて、天下はたちまち大乱になろう」
それから、彼はまた、何進の輦について歩きながら、
「……失敗するにきまっている。さあ、その先は、どんなふうに風雲が旋るか」