후리가나로 읽는 일본 고전
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
柳田 国男의 木綿以前の事(もめんいぜんのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,586자 · 348화면
東北では取替木綿と称して、織上がりを商店へ持参して糸と替え、またはヨリコと換える慣習が生まれ、女はその僅かな差額を宛てに、人のために働くことをもう始めているが、とにかくにこの頃からすでに木綿の衣服だけは、全部が女性の管轄とも言えなくなっていたのである。
これに反して麻は完全なる手作りであった。その家庭工業は麻苅りの日から始まり、また若干のほかに売るものまで、すべて女の手で生産した。「麻ごろも着ればなつかし紀の国のいもせの山に麻蒔くわぎも」という古歌のあるのを見ると、山を焼いて麻の種子を播く日から、もとは女が参与していたのである。その苧糸を紡ぐということは、ジンキの篠巻きよりもはるかに辛気な作業で、一枚の衣物になるのはその糸の全長の総計だけ、指のさきで捻らなければならなかったのである。是はもとより少しでも羨ましいことではないが、女はその生涯の半ば以上、夜も雨の日もこの糸引きと終始していたので、ヲボケまたはヲゴケとも謂わるる苧糸の桶は、朝夕ともに身の側を離さず、したがって是が女の私有財産を意味する一つの名詞にもなっていた。「三すじそ」という習わしは、今でも東北へ行くと、年とった女たちが記憶している。