후리가나로 읽는 일본 고전
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
国枝 史郎의 血煙天明陣(ちけむりてんめいじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 191,184자 · 379화면
十四
庭に人影が立っていて、犬小屋の方を睨んでいた。
と、主屋の雨戸があいて、
「勘助だろう、遅かったなあ。誰も彼もみんな心配している。でもよく帰った、さあさあはいりな」
こういって、半身を出したものがあった。
ほかでもない外伝であった。
どうしたのか縁から庭へ下りた。
「どいつだ、俺を引っ張るのは! 止せ、苦しい、やい止せ止せ!」
見えぬ手が彼を引き出したらしい。
すぐバッタリと倒れてしまった。
そうしてそれっきり動かなくなった。
ぼっと立っている庭の人影は、同じ姿勢で動かなかった。
とまた雨戸から人影が出て、
「おい外伝どうしたんだ? ……勘助、帰って来たんじゃアねえのか。……苦しい、やいやい引っ張るねえ。……どいつだ畜生、やけに引きゃアがる」
こういったがこいつも庭へ引き出され、そのまま倒れて動かなくなった。
他でもない新助であった。
犬は犬小屋に萎縮してい、人影は立ったまま同じ姿勢でい、風を加えて降る雨が、積み藁の丘を叩いていた。
と、開いている雨戸の側へ、庭の人影が寄って行った。
すぐに雨戸が自ずと閉ざされ、人影が庭から消えてしまった。
広い座敷に蒔絵の燭台が、太い焔をあげていた。