후리가나로 읽는 일본 고전
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
国枝 史郎의 血煙天明陣(ちけむりてんめいじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 191,184자 · 379화면
道中人さまざま
一
「猪口才! 何を!」
と九十郎は、左右に払って後退ったが、あやうしと見たか花四天ども、中を駈けへだて競いかかった。
が、その中の二、三人は、混乱の中では長柄は不利と、薙刀投げすて刀引き抜いた、熊太郎のために切り倒され、その間も寄せて来る人なだれの、足に踏まれて七花八裂!
この間に遁がれ行く九十郎!
後追いかける服部兄妹!
が、邪魔するは人なだれで、次第次第に遠ざかり、遠ざかりながらも敵も味方も、大勢に連れ外へ外へ――逃げ水屋敷の外へ外へと、押し出され流れ出た。
外へ出た。
四散する人々。
立ち昇る焔、焼け落ちる棟々、ぼんやり出ている月を包んで、火の粉を梨地に含みながら、空を蔽う煙り煙り! 槿花一朝の夢として、武蔵野に現われた阿房宮、逃げ水屋敷の燃え崩れる姿を、背景にして四散する人々!
機を見て構内へ切って入ろうと、構えの外に潜んでいた、熊太郎門下の壮士達が、意外の出来事に飽気にとられ、今はかえって避難の人々を、助けている姿が諸所に見えた。
翌年の春が訪れて来た。
冬次郎は熊太郎とその門下の、清三郎とを供に連れ、他に外伝と新助と、女勘助とを従えて、信濃の方へ旅に出た。