轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
「朝日新聞」1928(昭和3)年8月26日~1929(昭和4)年2月22日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 267,766 字 · 530 页
浪人者の素性
同じような勤王事件に際して、これも将監武元に策して苛酷な辛辣な処置をとらせた。
幕府方にとっては力強い味方で、京都方にとっては恐ろしい敵――というのが北条美作なのであった。
どっちみち北条美作なる武士は、この当時一個の惑星として、諸人に凄まじく思われていたことは、争われない事実であった。
その美作だというのである。浪人が飛び下がって土下座をして慇懃に丁寧に挨拶をしたのは、当然なことといわなければなるまい。
しかし北条美作にとっては、そうも慇懃に丁寧に、その浪人に土下座までされて、挨拶をされたということは、ちょっとおかしく思われたらしい。声を立てるようにして笑ったが、「さあさあ俺は宣りを上げたよ、今度はお前が宣るがいい」
「桃ノ井兵馬と申します」これが浪人の宣りであった。
「桃ノ井? ふうむ、兵馬というか?」美作は何やら考え込んだ。
浪人者の素性
「桃ノ井? ふうむ、兵馬というか」こういって考え込んだ北条美作は、月光を浴びながら土下座をしている浪人の姿をあらためて見たが、理由ありそうにうかがうように訊ねた。
「桃ノ井の姓が気にかかる。そちの父の名はなんというぞ?」