轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
むすめえんじゅつし
娘煙術師
国枝 史郎
「朝日新聞」1928(昭和3)年8月26日~1929(昭和4)年2月22日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 267,766 字 · 530 页
格好をしたり、肩で家々の小門や柱へ、痣のできるほどぶつかったりして蹣跚飄々として歩いて来た。
いかに窶れたことであろう! 高い鼻は尖って棘のようになり顳は槌で叩かれたかのように、痩せてくぼんでへっこんで、広がった額が狭まって見える。月の光がみなぎっているので、空へ向かって顔を仰向けた時には、細まった頬やずっこけた頤が、際立って蒼白く眺められたが、落ちくぼんだ眼窩がその代わりに、髑髏のそれのように黒く見えた。ひえびえと寒い秋の夜だのに酔いのために身体が熱いのか、襟をはだけて肋骨の見える、胸を腹まで現わしている。左の脚が膝の上まで、裾から捲くれて見えているのは、裾を端折っているからであろう。
※(歌記号、1-3-28)おおさては推した。裏に来いとの笛の音、裏道来いとの笛の音……
うたいながら先へ歩いて行く。やがて佐久間町の三丁目へ来た。儒者ふうの老人の籠っているはずの、いかめしい屋敷の門の前まで来たが、屋敷に籠っている人たちにも、またこの屋敷そのものにも、嘉門は全然無関係であった。で、先へ進んで行った。
※(歌記号、1-3-28)柳の下のお稚子さまは……