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にっき

日記

宮本 百合子

23 一九三九年(昭和十四年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 28,069 字 · 57 页

青空文庫

七月二十六日

七月二十七日

〔欄外に〕袴田第一日、休み。

七月二十六日(水曜)

○速達で注文の本をさがして郁文堂にかけたり何かし、結局大観堂に云いつける。

それから面会に出かける。今日の立会いはかたくるしくて、宮が接見所へ入る迄自分を外に立たせておいた。ドアあけたら、奥にかけている。そういうやりかたのものもあり。きょうは髭もすこしのびている。「いかがです?」「ウムマアボツボツやってるよ」扇のかげからおくる小さい花一輪。

出がけにKコウズの芝生がのびる、やねやを入れるに人がないとぐずる。まるで私が酔狂にここにいるように。

下痢ひどくする。真直かえって来る。アドソルビンをのむ、げんのしょうこをのむ。おかゆ。午後二三時間眠る。そして、本庄陸男の死を思う。きょう葬式也。『読売』の録音板に一枚半「作家の死」をかいた。

〔欄外に〕面会

七月二十七日(木曜)

〔受信〕河崎ナツの観察ニ附スと云って来ル

袴田第二回。昭和八年度の情勢から十二月二十三日迄。

うた子さん。私の顔を見て秋笹の最後の日に誰かが小耳にはさんだという話をつたえる。「中條の婆毎日出しゃばっていて目ざわりだからひっぱろうか」そして、袴田の第一日行かなかったので心配して栗林に云ったら「そんなバカなことあるもんですか。