Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
最初は、充分の好意と、好奇とを持って、駒井の新事業に便宜を計ってくれた附近の人が、このごろになって、険しい見方をするようになったのは、たしかに黒幕があるのだ、と駒井の殿様も言った、それをお嬢さんが、またよく註釈して言って聞かせた、
「茂ちゃん、もう、昼間でも、うっかり外へ出るのをおよしよ、あぶないから。この近所の人は、漁師や、お百姓さんで、何も知らないけれど、うしろに黒幕があって、殿様の仕事を邪魔してやろうという空気が濃くなってきましたから、どうも今までのように安心しちゃいられないのよ。黒幕が、ばくち打を使ったり、ならず者をけしかけたりして、殿様の仕事を妨害するんですからね」
「黒幕というのは何です、お嬢さん」
「それは土地の代官だとか、神主、坊さん、儒者といったような人たちだろうと思うんです」
「それが、ナゼ妨害するんだろう」
「つまり、この殿様のなさることが、わからないんですね。どうも、あれは、毛唐の廻し者で、毛唐が黒船で日本を攻めて来る時に、こっちから裏切りをするために、ああして、軍艦や大砲をこしらえているんだ……なんて、けしかけているんですとさ」