Japanische Klassiker mit Furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme
伯龍におくる
一
古風な人情をもった町のすがたはどこにもとめるよしもない。ただそれだけがむかしながらの、人通りのそういってもすくないことがきわめて容易にわたしを二十幾年まえのわたしに引きもどした。
「香取先生……三十二年勤続……」
……わたしはあくまであかるく晴れた青空を仰いだ。
伯龍におくる
一
ゆうべは失敬。……何ともすまなかった。
「ひでえや、あんまり。――来るなら来るように。――不意にあんなことをするってことはねえや。」
きっとあとで君はそういったろうと思う。――いいえ、いたずらとしたらよくない悪戯だ。くだらない悪戯だ。……
けど、こっちにするとそんなつもりは毛頭なかった。君があすこに出ていることさえこっちは知らなかった。番組をみて此奴は? とおもった。けど、そんときはもう高座のあのまん前にすわってしまったあとだった。――いまさら間に合わない。――と同時に、このごろ、おそろしく眼がわるくなってね、なにをみるんでも聴くんでも近いところでないと身にしみない。……
なぜ、じゃァ、どう思って昨夜わざわざ人形町くんだりまで出向いたのかといえば、その前の日、久しぶりで落語研究会を聴きに行ったのだ。