Japanische Klassiker mit Furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme
一銭蒸汽
……どんなにそれが、そのせせッこましさが、かれらに、浅草めぬきの部分の「名所的風景」を感じさせたことだろう。……
勿論、この場合、「かれら」という言葉の代りに「わたくし」という言葉をつかってもすこしもさし支えないのである。
一銭蒸汽
勿論、いまは、「一銭蒸汽」ではない。そして、経営者の変ったことによって、船の恰好も、いまではむかしと全く違ったものになっている。……が、「一銭蒸汽」とそう呼んだほうが、船の恰好の違ったいまなお消えないその、存在についてのゲテな感じをはッきりさせていいのである。
吾妻橋の袂から出て、かの女は、言問により、白髯橋により、水神により、鐘ヶ淵により、汐入によったあと、千住大橋に到着し、再びそこから同じ航路を吾妻橋へと引返すのである。が、それにしても、東京のあらゆる交通機関のなかで、かの女ほど、わびしい、さんすいな感じをもつものはないだろう。……その乗客層からいっても、その発着所の所在感からいっても……
以前はしかし、白髯橋という発着所はなかった。その代りに小松嶋という発着所があった。そしてその小松嶋のつぎが鐘ヶ淵で、鐘ヶ淵のつぎがすぐ千住大橋だった。