Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme
夜店ばなし
“幾日位だろう?……十日位だろうか?……”
と思った途端、ああそうだ、暦があったっけと、先刻観音さまの前で買った『昭和二十三年九星便』を、早速、役に立てました。
……十一日でした。
五分ほどして、わたくしは、聖天町のほうへ石段を下りました。そして、猿若町のほうへとあるきました。
月は、しだいに、そのひかりを増して来ました。……とともに、町々は濃い靄の中にひたり、ふたたびまた観音さまの境内に足をふみ入れたときには、どこにももう安らかなやさしいともしびのかげが瞬いておりました。
わたくしの胸に子供の時分のゆめが……この土地に育ったころのゆめが……五十年まえのゆめがよみがえりました。……そこにひらけたけしきは、震災も、戦争もなかった以前のわたくしの浅草でした……
――ふるさとよ……わが浅草よ、しずかに眠れ……
わけもなく、わたくしは、こういいたくなりました。久保守・画
(昭和二十三年)
夜店ばなし
*
……大風呂横町と源水横町との間の、不思議とその一つにだけ名のなかった横町の角に荷を下ろした飴屋のちゃんぎり。……そのちゃんぎりの一トしきりの音の止んだとき、両側の、どこの屋根の上にも、看板のかげにも、勿論広い往来のどこの部分にも、そのときすでに日のいろは消えていた。