Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あさくさふどき

浅草風土記

久保田 万太郎

Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

円生の「山崎屋」、円蔵の「お血脈」、文楽の「品川心中」、文治の「一つ穴」、小さんの「万金丹」、これといって特に聴きたいものもなかったが、いつも切符をもらいッ放しにしている手まえ、たまには行かなくっちゃァ義理がわるいと勝手について出掛けた奴だ。――立花亭、本普請が出来てはじめてだ。……

と、これがつまらなかった。――こんなこともまためずらしいだろうと思われる位の不作ぞろいだった。

それをせめてものたのしみにしていた円生の「山崎屋」におくれて半分しか聴けなかったのは残念だったが、その半分だけ聴いたところによってもこの人らしい手堅さは感じられた。たとえばせがれが無事に屋敷から百両うけとって帰って来るところで、このごろの型だとそれをみておやじがおもわずうれし泪をこぼす。……うまくそこを外し切れるんならいいが、そう行かない場合には、此奴、これ、上げも下げもならないくすぐッたいものが出来上る。……さすがに円生、決してそんな小細工に溺れることなしに、さらりとそこを、気もなく、何のこともなくさばき去ったのを有難いと思った……ものの、そのあと、つまらないことで事を毀したのにこまった。