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Japanische Klassiker mit Furigana

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あさくさふどき

浅草風土記

久保田 万太郎

Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

それから四五年して、“雪”という戯曲を書いたとき、ぼくは、焦げ茶いろのだぶだぶな服を着たその恰好を思いだし、舞台の上にそれをみいだしたい望みにかられた。……すなわち、ぼくは、陳なにがしという支那料理屋の主人を案出、登場人物の一人にした。

それにしても、この露地、いつ、いかにして、かく変化するにいたったか?

――常盤座からでた火が広小路まで燃えぬけた……あの大火以来です。

と、鈴木君は、簡単にぼくの疑問にこたえてくれた。

明治四十……何年だったか、あれ?……吉原の大火の、ずッとまえだったことはたしかである。

尚、“浅倉屋の露地”が竹島文吾という新派の役者を生んだように、“相模屋の露地”も、また、一人の女優を生んでいる。……前記“喜久本”のむすめで、後に、粂八の養女になった守住菊子である。

かの女は、馬道の小学校で、ぼくより三四年、下だった。……竹島文吾の消息がわからないように、この女優についてのうわさも、残念ながら、たえて聞かない。……五六年まえまでは、大阪のどこかの劇団にいたようだったが……

三

なぜ、ぼくは、“相模屋の露地”について、以上のようにくどくど語ったか?