Japanische Klassiker mit Furigana
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どようふじん
土曜夫人
織田 作之助
Lesen Sie 土曜夫人 (どようふじん) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.903 Zeichen · 213 Bildschirme
鳩
一
ブラックガールの嫌疑で検挙されたのだから、ひとにも言えぬ恥かしい取調べを受けたのだが、処女と判ればもう疑いの余地はなかったのだ。
恥かしい想いをしたことで、陽子は泣けもしない気持だった。それに、なお困ったことには、靴がなかった。木文字章三に見つけられた以上、むろん田村へは取りに行けなかった。アパートへ電話して警察まで靴を持って来て貰うことも一応考えたが、事情を説明するのがいやだった。ありていに事情を打ち明ければ、かえってあらぬ疑いを掛けられるようなものだから、十番館の朋輩にも頼めない。
こんな時、頼りになる茉莉は死んでしまっている。結局、頼めるのは京吉ひとりだった。京吉だったら、田村へ行ったことは知っているし、気軽にひきうけてくれそうだし、それに、靴を頼むことでかえって昨夜の清潔さの証明にもなるわけだと、警察の電話を借りてセントルイスへ電話してみた。
いなかった。もう一度掛けるから、もし京吉が来たら待って貰っていてくれと頼んで置いて、十分ばかしして、また掛けてみると、
「京ちゃん、たった今帰りましてよ。ことづけ……? しましたわ。でも、電話が掛って来たら、もう京都にいないとそう言って置いてくれって、女の子と出て行きましたわ。