Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme

Aozora Bunko

「だけども、与八さん、まあよく考えて下さい、今日までのことを考えて下さいよ、そうして、これからのことと思い合わせてみて下さいな。与八さんとわたしとは、こうしてずいぶん苦労もし合って、これまでになっているでしょう、それを私たちだけが東へ行って、与八さんだけを西へやっていられるものか、いられないものか。第一与八さん、お前さんだってあてどのない一人旅が、どんなに辛いものだか、今、この場のこととしないで、考えてみてごらん」

「そりゃあね、そりゃあ、わしだって人情というものがあらあね、今まで世話になったお松さんに離れたり、こんな頑是のねえ子供や、なじみになった皆さんに別れたり、それがどんなに辛いかを思い出すと、あれを思い立ってから、毎晩、涙が流れて枕が濡れちまったが――なんでも罪ほろぼしのためには、辛い思いをしなけりゃならねえ、お釈迦様は王宮をひとりで逃げ出してしまった、西行法師は妻子を蹴飛ばして出かけた、人情を一ぺん通りたち切ってみなけりゃ、仏の恩がわからねえ……こんなことをお説教で聞かされたもんだから、わしゃどうしても一度、罪ほろぼしのために、廻国の難儀をしてみなけりゃ済まされねえ……こう覚悟をきめてしまっていただね」