Japanische Klassiker mit Furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme
三
「それで、昨夜、末広へ来たんですか?」
その通り。――まさにその通り……。
つまりは鬱憤をはらしに行ったんだ。一昨日のその鬱憤をはらしに行ったんだ、昨夜……。
こういったら君はまたいうだろう。
「金語楼こそさいなんに……」
三
といったって、何も、金語楼にうらみがあるんじゃァない。ことさら目くじら立てなくちゃァならないわけがあるんじゃァない。――ただ、かれ、ものを知らないからいやだ、臆面がないからいやだ、聞いたふうだからいやだ……
もちろん金語楼ばかりじゃァない、三語楼、小三治、みんなそうだ。そうだから嫌いだ。――およそこの系統にぞくするものに、まんぞくな、筋のとおった、目鼻のあいた存在は一人だっていやァしない。――大ていあきれるに足る。……つまりそれを知っているわるい奴がわたしに智慧をつけた。
「末広へいらっしゃい、末広へ。――あすこへ行かなくっちゃァだめだ。」
久しぶりで聴いた研究会のいかにつまらなかったかを嘆じた矢先でそういわれたのだ。
「誰が出ている?」
「金語楼。」
「何をやっている?」
「黒ん坊ジャズバンド。」
……が、おもえば不思議な話さ、誰が出ているときいて金語楼といえば「いろもの」