Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あさくさふどき

浅草風土記

久保田 万太郎

Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

……古着屋の番頭だの、小僧だのといえば、つねに日蔭に住んで、いんけんな、人を喰ったもの、口のわるいものと近所ではきめていた。

――それは、個人の家の庭ぐらいにはまつッてあったかも知れません。が、北側のそれらのように、はッきり表面にでた存在をもったものはありませんでした。……すくなくも、ぼくのおぼえてからは……

と、内野君は、なみなみならず強硬だった。ぼくは、はからずも、そこに、内野君の亡きお父さん与重郎さんのおもかげをみいだした。……与重郎さんは、町内切っての口ききで、且、正義派で、つねに、理路整然たるもの言いをする人だった。……内野君、お父さんのいいところも継承した。

と、

――外にもありますよ、南側にだけあって北側にないもの……

すぐに、それに対して、鈴木君はいった。

――何んです、それ?……

と、内野君は、鈴木君のほうに顔を向けた。

――パチンコ屋……

鈴木君は、ニコリともしないでいった。

――南側には、表通り、裏通り、あわせて十何げんというほどあります。が、北側には、いまのところ、一けんもありません。

――なるほど……

と、内野君はうなずいた。