Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「立派な御用聞が朝顔道楽を始めるようじゃ――」

「なんだと、八」

「へッ、へッ、天下は泰平だって話で」

「馬鹿にしちゃいけねえ、――ところでその大変というのは何だ」

「また一人死にましたぜ」

「何? とうとうお町が死んだのか」

平次は朝顔を投り出すように立上がりました。

「お町――とどうして解るんで」

ガラッ八の鼻はキナ臭く蠢きます。

「俺はそれが危ないと思ったからお前を泊めたんだ、なんだって夜っぴて見張っていねえ」

「それは無理だよ親分、そう言ってくれさえすりゃア、あの娘の首っ玉へでも齧りついていたのに、あっしは外から来る野郎ばかり見張っていたんだ」

ガラッ八は叱られながらはなはだ不服そうです。

「とにかく行ってみよう、もうこれっきりだろうと思うが、一応見ておかないと、後々のことが安心ならねえ」

二人はすぐさま飛出しました。

麹町四丁目の、お町の家へ行ってみると、隣の畳屋の井戸から引揚げて来たばかりのお町の死体は乾いた物に着換えさせて、二人の下女と、それから、日本橋から駆けつけたという、お町の姉というのが、線香を焚いたり、鉦を叩いたり、泣き濡れて拝んでばかりおりました。