Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

五

「へッ」

ガラッ八は額を叩いて苦笑いしました。

一脈の和やかな風、――陰惨な空気の中で、平次もツイ頬を綻ばせます。

五

「番頭さん、どこに寝るんだい」

「お店の次の六畳に、小僧と一緒に休みます、ヘエ」

和助は低い囁くような声で応えながら、平次の顔をジロジロと盗み見るのでした。

「隠居所から呼ぶ時は、誰が取次ぐんだ」

「お神さんか、下女のお光でございます」

「お前の方から、夜中に行くような事はないだろうね」

「とんでもない、親分さん」

和助は以ての外の頭を振ります。

「勘太郎の迷子札を入れた、巾着のことをお前は知っているだろうな」

「ヘエ、――二、三年前まで坊っちゃんの腰へ下げておりました。黒繻子に金糸で定紋を縫出した、立派な品でございます」

「それが、お前の荷物の中から出て来たが、これはどういうわけだ」

「えッ――」

和助の驚きようは大変でした。危うく引っくり返りそうになって、後ろに眼を光らせている、ガラッ八に押し戻されたほどです。

「これだよ」

平次が懐から取出したのは、和助が言ったと同じ品、ツイ今しがた、雇人から、万吉、久蔵親子の荷物を調べて、八五郎の手で見つけたものです。