Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

八

「八、また見当が違ったぞ」

「何を捜すんで、親分」

「前掛けと――もう一つは言わない方がいい」

「前掛けなら前掛けと言えばいいのに――これでしょう、親分」

「あ、それだそれだ、どこにあった」

「母屋の押入ですよ」

「お浜の行李の中か」

「親分はどうしてそれを?」

「まさかと思ったよ」

平次はそれっきり、お浜のことを主人の勘兵衛に頼んで帰りました。

与母吉は拷問にまで掛けられていると聴きましたが、頑固に口を噤んで白状せず、事件はそれっきり足踏みをして、正月十五日になったのです。

八

「今日はどんどだね」(一に左義長、門松や書初めや、いろいろ正月の物を焼く儀式)

「今年は火の用心の御布令があって、江戸の町ではどんど焼きが御法度だそうですよ」

ガラッ八は忌々しそうでした。一つでも年中行事の減って行くのが、江戸っ子には淋しいことだったのです。

「相模屋の吉三郎が、昨日帰るはずだったが、どうした」

「仙太が止めたそうです」

「――行ってみよう、少し心当りがあるようだ」

平次とガラッ八はすぐ安針町へ。

「おや、大変な煙だが」

裏口から入ると、平次はすぐ気が付きます。

「どんどが御法度で、町内で焚火が出来ないという話で、門松の始末に困って、風呂場で焚いていますよ」