Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「お前がその気なら、遠からず捉まえられるだろう――少しは心当りがあるだろうな」

「恥ずかしながら、何の手掛りもございません」

「女泥棒だというが、本当だろうな」

「それも当にはなりません。盗んだ品を返しに来るのは、目の醒めるような美しい新造だって言いますが、それが盗むにしちゃ、手際が良すぎます」

「と言うと」

「鍵や錠を苦もなく外すのはともかくとして一丈も一丈二尺もある塀を飛越したり、長押を踏んで座敷へ忍び込んだり、とても女や子供に出来る芸当じゃございません」

「フーム」

笹野新三郎も、銭形の平次も、近頃人も無気に出没する怪盗――風のごとく去来するから世間では風太郎と言っておりますが――には全く手を焼いてしまいました。

「たった一つ、仕残した手段がございます」

「どんな事だ」

「謀事は密なるを要すって申しましょう。もう二三日お待ち下さいまし」

「ハッハハハハハ、平次は思いの外学者だな」

「ヘエ――」

苦味走った好い男の平次も、笹野新三郎にあっちゃ頭が上がりません。

二

「親分」

「何だガラッ八か、騒々しい」

「ガラッ八は情けねえな、――御注進、御注進とおいでなすったんで」

「気取るな、一体何がどうしたんだ」