Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
七
「本当に何ということでしょう、親分さん、こんな娘を殺すなんて、鬼とも、畜生とも、――」
女房は半狂乱にかき口説くのでした。
その空気の中に、冷静な調べを進めるのは、平次にしても容易の業ではありません。大骨折で訊出したのは、娘には浮いた噂のないという世間の評判の裏書と、下手人の姿は見えなかったということと、下駄屋の主人夫婦が、人から怨まれる筋のないことと、それから、娘を殺した赤い紐の結び目が、恐ろしく頑固であったことなどでした。
「結び目がどうしても解けないので、思いの外手おくれになり、助けられる娘を殺してしまいました。あの通り力任せに引き千切った時は、もう――」
下駄屋の親爺は、赤い紐を見て泣くのです。なるほど引き千切ったのは頸の横の方らしく、後ろにあったという結び目は、石のように固くなっております。
「こんなに物を結えるのは誰だろう、八」
「…………」
平次はそれを八五郎に見せましたが、ガラッ八には想像もつきません。
七
十七の娘と、十七の娘を持った親達は顫え上がりました。お今、お三輪、お袖と、負けず劣らず美しいのが、三晩続けて殺されたのですから、この次の番は、どこの十七娘へ行くか判らなかったのです。