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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

銭形平次捕物控

一

一

「親分、山崎屋の隠居が死んだそうですね」

ガラッ八の八五郎は、いつにない深刻な顔をして入って来ました。

「それは聴いた。が、どうした、変なことでもあるのかい」

銭形平次は植木鉢から顔を挙げました。相変らず南縁で、草花の芽をいつくしんでいるといった、天下泰平の姿だったのです。

「変なことがないから不思議じゃありませんか」

「そんな馬鹿なことがあるものか」

「でも、ね親分、あの隠居は畳の上で往生の遂げられる人間じゃありませんぜ。稼業とは言いながら何百人、何千人の寿命を縮めたか、解らない――」

「仏様の悪口を言っちゃならねえ」

「死んだ者のことをかれこれ言うわけじゃねえが、ね親分、聴いておくんなさい、このあっしも去年の秋、一両二分借りたのを、半年の間に、一両近え利息を絞られましたぜ。十手や捕縄を屁とも思わない爺イでしたよ」

ガラッ八はそんな事を言いながら、鼻の頭を撫で上げるのでした。

「まさか、十手や捕縄をチラチラさせて金を借りたんじゃあるまいね」

「借りる時は見せるもんですか。もっとも、うるさく催促に来た時チラチラさせましたが、相手は一向驚かねえ」

「なお悪いやな、仕様のねえ野郎だ。