Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

五

何百人の眼が見ていたのですから、これは少しの間違いもないことで、お村の無罪は火のように明らかになるばかりです。どうかしたら、お村は短刀を二本用意していて、よく切れる方を、どこかへ捨てたと考えられないことはありませんが、お村は水槽から這い上がると、裸体のままで眼を廻したのですから、そんな物を持っていなかったことは明らかで、水槽はその日のうちに血潮の交った水を流して、塩磨きにして洗い清めたのですから、もう一本の短刀を水中へ捨てて来なかった事も明らかです。

吟味与力、笹野新三郎も、これではお村を下手人として、奉行所のお白洲へ突出されません。ひどく落胆する利助とガラッ八を叱って、とにかく、一応お村を許して帰しました。

それが事件のあってから三日目です。

五

「親分、かくの通りだ。何とも面目次第もないが、智恵を貸して下さい。あっしが恥を掻くくらいは何でもないが、笹野様もことの外の御心配の様子だし、石原の親分も、緑町の藤六の家で、どんな事をしても、親分を伴れて来るようにって、首を長くして待っていなさる――」

ガラッ八にそうまで言われると、平次もこの上動かずにいるわけには行きません。