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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「あら、何を驚いてらっしゃるの親分、ちょうど淋しがっているところよ、ゆっくりなすってもいいでしょう」

手を取っていきなり奥へ。

人形町に居る時は、色白の素顔を自慢したお勢、どう踏んでも三十がらみに見えた大年増でしたが、厚化粧に笹紅の極彩色をして、精いっぱいの媚と、踊りで鍛えた若々しい身のこなしを見ると、二十二三より上ではありません。

どっちが本当のお勢なのか、こうなると平次も見当がつかなくなるくらい。

「驚いたね、どうも、お勢さんがそんなに若いとは思わなかったよ」

照れ隠しに煙草ばかり燻らしております。

それから酒。

十重二十重に投げかける妖しの網を切り破るように、平次が神田へ帰って来たのは、もう夜中過ぎでした。

それからは平次の意気込みも違い、ガラッ八の報告も急に活気づきました。

畳屋の勝蔵がせっせとお隣へ通い始めた、という報告があってから十日ばかり経つと、今度は畳屋の息子の駒次郎が急にお勢に熱くなり出して、町内の狼連も、好い男の勝蔵も、少し顔負けがしていると言って来ました。

お勢の妖しい魅力は、間もなく麹町中の若い者を気違いにするのではあるまいかと思うようでした。