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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「…………」

嘉兵衛の首は、胸にめり込みます。

「そんな事でもあったら、そっと言って下さい、――お嬢さんの敵を取らなきゃなりません」

平次は注意深くこう切り出しました。

「言いましょう、親分、恥も外聞も、娘が生きているうちの事だ、――実は、あの大根畑の植木屋の倅で、専次というのが――」

「…………」

「ときどき娘を誘い出しに来たようだが、男っ振りは好いにしても、あんまり評判のよくない男だから婆さんにそう言って、固く逢うのを止めてあったんだが――」

嘉兵衛はいかにも言いにくそうです。

「よく言って下さいました。それが判ればまた何とか考えようもあるでしょう。ところで、奉公人や近所の衆、御親類の人達等で、旦那かお嬢さんを怨んでいる者はありゃしませんか」

「それはない」

嘉兵衛の言うことはピタリとしております。

「でも――」

「奉公人は他所より給料を高くしてあるし、仕着せや手当も不自由はないはずだ。それに少しは慈悲善根の心がけ、寄付も、ほどこしも、人様より少ないはずはない」

「…………」

「町内で私から無利息の金を借りている者は――こう――と、十人や十五人はあるだろう」

嘉兵衛の言うのはいちいち本当です。