Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
一度話が急所に触れると、分別臭い五十男の坊主頭を、深々と八丈の襟に埋めて、田螺のように押し黙ってしまうのです。
平次はいろいろ手を尽して問い試みました、娘のお絹も見るに見兼ねて口を添えますが、一色道庵の顔は困惑に硬張るだけで何の役にも立ちません。
「それは料簡違いじゃありませんか。悪いことをした覚えがないから、言うも言わぬも勝手とは思いなさるだろうが、世の中はそれじゃ通りません。――お上の方には、本草学者を三人も誘拐したのは、いずれ毒でも盛らせるつもりだろう。大きなお家騒動でも始まるか、でもなきゃ、謀叛を企んでいる奴があるに違えねえ――とこんな噂もあります。万一謀叛人に加担して、見聞きした事も漏らさずに、大事が起った時はどうなると思います」
「…………」
「その時、一人や二人腹を切ったところで申訳が立ちましょうか。九族根絶やしになってからでは、悔やんでも追いつきゃしません」
平次の言葉は急所を突きました。「謀叛」と聞くと、一色道庵はサッと顔色を変えて、静かに四方を見廻しながら、
「申しましょう、――こちらへ」
言葉少なに平次を別室に導き入れ、改めて四方に気を配ると、自分の胸に手を置いて、ホッと溜息を吐きました。