Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
道庵はその不思議な丸薬を取り上げて、思わず胴顫いをしました。
丸薬は作ってから何十年経ったか解らないほど古いもので、眼で見、鼻で嗅いだぐらいでは、とてもその処方がわかりません。
「その丸薬は手元に七つある。一つだけは噛んでも砕いても構わぬが、その代り同じものを作らなければならぬぞ、よいか」
主人はそう言って、なんの蟠りもなくニヤリとしました。
一色道庵はそのままそこに留め置かれて、丸薬の分析に没頭しました。が、七日経っても、十日経っても、蓼白、参龍が解いたより、たった二つの違った原料を発見しただけで、相変らず残る二つ三つは、年数のために変質して、何としても解きようがなかったのでした。
林の中の庵は大きな屋敷と垣一つ隔てただけで、日頃二三人の武家と、凄いほど美しい女と、下女が二人居るだけ。主人はそれっきり姿を見せませんでしたが、待遇は実に至れり尽せりで、一色道庵に何の不自由もさせません。
十日経ちました。久し振りで庵を訪ねた主人の前へ、一色道庵の示した丸薬の成分というのは、人参、松樹甘皮、胡麻、苡仁、甘草の五味だけ。
「人参と※(「くさかんむり/意」、第3水準1-91-30)苡仁の解ったのは手柄であった。