Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

道順の様子では麻布か赤坂と思いますが――」

「家具類、――例えば火鉢とか膳とか、長押とかに定紋のようなものはなかったでしょうか」

「それも気を付けましたが、長押の金具は剥ぎ、襖の引手は外し、手洗鉢も膳椀も、その辺の店にあり合せの品を集めたもので、一つも紋のあるのは出しません。もっとも主人の殿が用いた火鉢だけは一度ごとに隠しましたが、何やら蒔絵の紋があったようで、要心深く巾を巻いて隠してありましたが、何かの機みで見えたのは、抱き茗荷のような、鱗のような、二つ菊のような、――遠目でよくは判りませんが、何でも変った紋所でしたよ」

「言葉の訛りは?」

「女どもは間違いもなく京言葉でしたが、武家と主人の殿には、奥州訛りがあったように思います」

「有難うございました。それだけで大方見当がつきましょう」

「どうぞ、私から聴いた事は内々にしておいて下さい。またどんな仇をされるかも解りませんから」

「それは大丈夫でございます」

平次はそこそこに暇乞いをすると、夜駕籠を飛ばして、真っ直ぐに八丁堀へ。

「御免下さい。天下の大事、旦那様に御目にかかって申上げたい事がございます。神田の平次が参ったとおっしゃって下さい」