Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

五

吉三郎はニヤリニヤリしております。

五

家へ入って、ガラッ八がやったように一人一人当ってみましたが、別に変った手掛りはありません。

離屋の二階へ行くと、もう薄暗くなりましたが、それでも、窓から畳の上へ、まざまざと血の痕が、残っております。

「拭かなきゃアよかったなア」

平次は窓のあたりを覗いておりましたが、やがて、雨戸と障子を閉めて、薄明りの中からすかしております。

「八、これに気が付かなかったか」

「何です、親分」

「障子にも雨戸にも血が付いていない」

「なるほど」

「窓の下の空地には血飛沫があったろう」

「…………」

「勘次郎が殺された時は、窓が開いていたんだ」

「それはどういうことになるでしょう、親分」

「それから、寝ていてやられたんではない、立っているところをやられたに違いない」

「…………」

窓に掛った血から判断すると、それくらいのことはすぐ判るはずなのに、――ガラッ八はおよそ酸っぱい顔をしました。

「お清さんを呼んで来てくれ、それから、お清さんが済んだら、お浜を呼ぶんだ」

「ヘエ――」

ガラッ八は母屋へ行って、間もなくお清を呼んで来ました。が、その時はもうすっかり暮れて、お互の顔もはっきり判りません。