Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

七

下はあの通り土の柔かい畑で、重い箱を置けば形ぐらいはつきます」

「フーム」

「風太郎は恐ろしい早業ですが、女だろうと言われているくらいで、決して大力ではございません。二つの千両箱はお屋敷の外へ持出されていないと申すのは、こうしたわけでございます」

「なるほど、そうもあろうな、餅は餅屋だ――ところでその箱はどこに隠してあるだろう。屋敷の中はたいてい探したつもりだが――」

赤井左門もすっかり乗気になりました。

「あの泉水の中を御覧なさいましたか」

「ウーム、それは気が付かなかった」

それッと言うと、待て暫しはありません。仲間若党が水門を引っこ抜いて、水もろくに引かない内から飛込んで掻き廻すと、すっかり泥を冠っておりますが、間違いもなく二つの千両箱は、その中に沈められているのでした。

七

この喜びは長くは続きませんでした。千両箱を洗い清めて封印を直して、明日はいよいよ出発という晩、赤井左門の邸はもう一度怪盗に襲われたのです。

今度盗られたのは、空与上人に与えるはずの、将軍家光公の御墨付、これは千両箱と違って掛け替えがありませんから、赤井左門も全く弱ってしまいました。