Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
三
に取って返したのでした。
三
「親分、お願いだ。何とかしてやって下さい」
銭形平次の顔を見ると、ガラッ八は他愛もなく縁側に崩折れてしまいました。
露月町の大工の棟梁、辰五郎というのは、八五郎が銭形のところへ転げ込む前、しばらく世話になった男で、年は若いが侠気も思慮もあり、水茶屋の看板娘など争って、人を殺すような人間でないことは、銭形の平次も薄々知らないことではありませんでした。
「柴井町の友次郎を向うへ廻すのは厭だな」
平次は口にまで出してこう言い切りましたが、八五郎の必死の頼みを見ると、けんもほろろに断る勇気もありません。
「親分、そう言わずに、どうか助けてやって下さい。あっしは恩を知らない人間になりたくないが、相手が柴井町のでは、口惜しいが歯が立たねえ。親分、お願いだ」
うっかりすると、縁側の日向へ、煙草盆と一緒に出ている、平次の足でも頂き兼ねない様子です。
「ともかく、手を付けてみよう」
「有難え。さア、善は急げ、すぐ飛ばして下さい。駕籠が二挺――」
「待ちなよ八、現場へ行って、柴井町に厭な事を言われるまでもあるめえ。それに、柴井町のような巧者な御用聞が見て、槍か鑿で突いた傷とわかっているし、懐に財布があったとすれば、その上俺が行ったところで、何も見付かるはずはない――ところで、八」