Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
の男の切れっ端は、顫え上がったと言ってもいいくらいです。
「お隣の三公も喚ばれたとよ」
「手前も帰されたばかりじゃないか」
「そう言う手前だって、満更の他人じゃあるめえ」
「やり切れねえな、門並だ。この様子だと、お常坊に気のないのは、柴井町の友次郎親分だけ、ってことになりはしないか」
「そう言えば、近頃は銭形の親分が、お常に夢中なんだってネ」
「へッ、うまくやってやがらア」
「強面は気障だね」
「だが、銭形はちょいと好い男じゃないか。手前なんかとは比べものにならねえ」
「止せやい、畜生ッ」
こんな噂が、あっちにもこっちにも伝えられました。
銭形の平次は、全くどうしたというのでしょう。あれから毎日お常の茶屋に入り浸って、渋茶に駄菓子で納まらなくなると、奥へ入り込んで、一本付けさせ、お常の酌で遅くまで飲んだりするようになりました。
もっとも、商売柄とはいっても、平次は只の酒を飲むような男ではありません。綺麗に勘定をした上、付け届けが行き渡るので、親仁の善六も、娘のお常も、兄貴の菊治も、悪い顔をするどころではありませんでした。
最初のうちは、綱吉の一件もあり、岡っ引としての平次の身分を忘れ兼ねて、妙に遠慮もありましたが、やがて平次の人柄や、金の使い方にひかされるともなく、そんな事を忘れてしまって、心から歓迎するような心持になっ