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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

お常親子を始め界隈の男っ切れを残らず調べるようなやり方を、もう一度くり返しましたが、結局何の手掛りも掴めません。

幾十日目かで、銭形の平次がお常の茶屋を訪ねたときは、さすがの友次郎も、漸く持て余し気味で、芝愛宕下一円の若い男が、追われた蠅が餌に戻るように、懲り性もなくお常の茶屋に集まっておりました。

「お常坊、久し振りだな」

「あら、親分さん」

驚くお常の顔を見て、平次の方がどんなに驚いたかわかりません。しばらく逢わずにいるうちに、娘の美しい前歯が二本欠けて、黒瑪瑙のような眼が赤く血走り、さしも輝かしかった顔が、何となく醜く浅ましくなっているのです。

「どうしたんだ、お常坊、大層な変りようだな」

「…………」

お常は黙って顔を伏せました。

昔のお常の美しさを追う、若い男達は、お常の容色の変化などには気も付かぬ様子で、相変らず店を賑わしております。前歯が二本欠けて、目が血走ったところでお常はやはり世間並の娘よりは美しかったに相違ありません。

事件は、しかし、これからが本当の峠でした。それから二た月ばかりの間に、この界隈で、若い男がまた続けざまに二人やられたのです。