Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
何でも知っていることを、みんなぶちまけてくれさえすれば、棟梁の敵は俺が討ってやる」
平次の誘いの壺にはまって、――藤兵衛は四日前の昼過ぎ畳紙に入れた大きな物を、風呂敷に包んで帰った事や、それを夜中まで拡げて、首を捻ったり、手を入れたりした上、元の通り畳んで神棚に供え、自分は一と晩その下で寝た事、翌る日は辰刻半(九時)頃、包みのまま持ってお屋敷へ行ったことまで、手に取るごとく解りました。
「お前は?」
始終黙っている一人の娘を、平次は指さしました。
「あの、私は、何にも知りません」
「何と言う」
「私の名で?――杉と申します」
十七八の素直そうな娘ですが、すっかり脅えて、小さくなってしまいます。
「仕事は?」
「お嬢さんの身の廻りのお世話をしたり、いろいろの事をしております」
お城大工の柏木藤兵衛は、早く配偶を失って娘のお勇一人を相手に、淋しく暮していたのです。かつては御作事奉行の下に、十人扶持を食んだ藤兵衛ですから、娘もお嬢さん育ちだったのに、何の不思議もありません。
「棟梁の床は誰がとる?」
「お杉さんですよ、親分」
誰やら後ろの方で言う者があります。
「その晩に限って、神棚の下に寝た棟梁だ。