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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

「ネ、親分、こいつは面白いでしょう」

独り者のガラッ八は、すっかり夢中になって、この巧みな興行物のエロティシズムに酔いしれます。

水槽は十坪ほどのを二つに仕切って、奥の四坪ほどのところ、水中にやや浅く木彫赤塗の龍を沈め、その深い口の端に金箔を置いた宝珠を含んでおります。二人の海女が盛んに泳いでいるところと、龍を沈めたところの間には荒い格子の仕切りがあって、格子の底の方には、僅かに人間が潜れる穴が開いております。水は思いの外深いらしく、――いや深く見せるために、少し濁ったままにしてあるのでしょう、格子の底の穴のあたりは、朦朧として、上からはよく判りません。

お松とお村は、しばらく水中に争いましたが、やや肥ったお村の方が勝って、お松を弾き上げると、身を沈めて格子の穴を潜り、龍の顎の珠を取って、勝ち誇った両手を水の上へ高く挙げました。右手には閃く短刀、左手には燦爛たる珠。

小屋の中には、ドッと歓呼があがり、口上言いの男は、舞台の上を、道化た様子で、ピョイピョイと跳び廻ります。

最後の見物は、二人の娘が、すっかり濡れて、水から這い上がったところでした。海藻のように雫する黒髪、真珠のように輝く肌、そして、濡れた緋縮緬の腰巻が、娘の美しい曲線を包んで、若さと、艶かしさを発散する趣は、まことに比類もありません。