Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

三

「本当に返したんだろうな」

「横っ面へ叩きつけたのは嘘だが、返したのは本当さ。それから仏様を見ると、首に絞め殺した跡が付いている」

「何だと?」

「誰の仕業か知らないが、それを経帷子で隠して、お寺へ持込む段取りだった――が、そうは問屋が卸さねえ」

「で、五千両の金がなくなったのは、どうして解ったんだ」

「隠居の変死にも驚かない店中の者も、隠居所に有ったはずの金がざっと五千両、それがたった五両もないと判った時は、眼を廻したそうですよ」

「とにかく、ここじゃ解らねえ。行ってみようか、八」

「そう来なくちゃ面白くねえ。五千両の大金を盗み出したか、隠したか、とにかく、隠居を殺した奴の仕業に違えねえ。これはとんだ大物ですよ、親分」

ガラッ八は獲物を嗅ぎ出した猟犬のように、平次を案内して同朋町へ向いました。

三

平次と八五郎が、山崎屋へ着いたのは昼少し過ぎ。

「御免よ」

そう言って、薄暗い店を覗いた二人も、何となく立ち竦みました。朝からの不安と緊張が、並大抵でないことは知っておりますが、それにしても、店中に漲る不気味な――押潰されたような息苦しい騒ぎは容易のことではありません。