Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(四)城の絵図面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

六

「それはまたどういうわけだ」

「お染の兄さん、久三郎さんがあまり気が進まない様子で――」

「そんな事もあるのかい」

平次は気の毒そうに言うのでした。事情が許したら、側へ行って、肩でも叩きたい様子です。この好青年は、久蔵、久三郎親子の反対を押し切って、お染と一緒になる勇気がないのでしょう。

それから、久三郎とお染にも一応遇ってみましたが何の得るところもありません。久三郎は親の久蔵に似ぬ、少し頑固らしい感じの三十男で、その妹のお染は、十九というにしては少しませた、口数の多い、お転婆娘らしいところが、たまらない魅力でもあるといった性の娘です。

「伯父さんは、それはそれは私を可愛がって下すったわ、肩を揉んであげると、お小遣を下さるんですもの、――どうかすると、一朱も下すったことがあったわ。え、本当なの」

といった調子。しかし美しさは相当以上で、万吉と並べたら、さぞ良い夫婦でしょう。

六

「親分、五千両はどこへ行ったでしょう」

その晩、深々と考え事をしている平次の前へ、これも落着かない心持のガラッ八が長い顔を持って来ました。

「五千両より、二人の命を取った奴が憎いよ。