Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
「だが、弁信さん、お前さんも了見違いなところがありますよ」
「ありますとも、ありますとも」
北原に言われて、弁信が、ちょこなんとかしこまりながら、身体を軽くゆすぶって、
「あります段ではございません、もともと一切が、わたくしの了見違いから起ったことなんでございます」
「そう言われてしまっては、恐縮で二の句がつげないというものだが、いったい、お前さんという人が、その身体で、見れば眼も不自由でありながら、今時、この白骨の谷へ、たった一人で、出向いて来ようなんというのが、そもそも了見違いの骨頂なんですよ」
「その通りでございましたが、どうも、わたくしの身を、こちらへ、こちらへと、引きつけてまいる力があるものでございますから……と申しますのは、かねて、わたくしの知合いの一人のお友達がございまして、その方が、わたくしに向って、絶えず呼びかけておいでになります、弁信さん、一刻も早くこの白骨谷へ来て下さい――と言って、絶えず呼びかけて下さるその力が、わたくしをとうとうここまで引き寄せてしまいました」
百
「その力に引き寄せられて、わたくしは、知らず識らずこの山の中に分け入りまして、ついに大野ヶ原の雪に立迷うてしまったという次第でございます。