Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あさくさふどき

浅草風土記

久保田 万太郎

Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

かれらをして、いま、合力稲荷のまえにひさびさに出会せしめよ。――おそらくかれらは十年まえと同じ調子でいうであろう、こうしたことを……

「しばらくお目にかかりませんでしたね。――どうなさいました、その後?」

「有難う存じます。――相変らず、貧乏暇なしで……」

「いつ、けど、お目にかかったきりでしょう? いつでしたろう、あれは、このまえお目にかかったのは?」

「たしか、あれは、一昨年の……」

「一昨年?……と、まだ、ここに土手のありました時分?……」

「そうでございます」

「大した、それは、古い……」

「いかがでいらっしゃいます、お景気は?」

「といっていただくのも面目ないくらいのもので。――いえ、実際、全く不思議な世の中になりました」

「ほんとでございますか、このごろ横町の妓たちがみんな廓外へ稼ぎに出ると申すのは?」

「みんな、ええ、土手の飲食店へ入ります。――そうしない分には立ち行きません」

「左様でしょうかねえ」

「台屋だって、あなた、このごろじゃァ廓外の出前でも何でもします。――そのほうが利方です」

「…………」

「それをそうした算用にしないと、いつまでむかしのような料簡でいると、平八のようなことが出来上ります」