Japanische Klassiker mit Furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme
校長さんはとくべつに稽古にくる生徒たちに、漢文だの算盤だのを教えました。――これを予科と呼んでいました。
夜は、また、夜で、近所の古着屋の小僧だの大工の弟子だのが夜学に来ました。
校長さんという人は、その時分、もう、六十近い、小柄な、垢ぬけのした、血色のいいおじいさんでした。腰が低く、世辞のいいので評判でした。校長さんにくらべると、御新造という人は若すぎるくらい若く、人によるとあれは校長さんの姪だなどという人がありました。しかし、いつも、大きな円髷に結っていました。校長さんと同じに、やっぱり、世辞のいいので評判でしたが、同時に、また、少しなれなれしいという批難もありました。――わたしの母でも、たまたま湯なんぞであうと、それほど懇意でもないのに、さきから叮嚀にあいさつして来るのでこまると、よくいっていました。
高等科を教えていた、四十がらみの、頭の綺麗に禿げた先生がいました。御新造の身寄になる人とか聞きましたが、この人が、また、御新造に上越す愛想のいい人でした。その時分、始終、わたしのうちの店に電話をかけに来たので知っていましたが、朝など、わたしの学校の出がけにぶつかって靴でも穿いているところに来ると『いまお出かけですか、御勉強ですね』