Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あさくさふどき

浅草風土記

久保田 万太郎

Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

「……横町に入ると、研屋だの、駄菓子屋だの、髷入屋だの、道具屋だの、そうでなければ、床屋だの、米屋だの、俥屋だの、西洋洗濯屋だのといったような店」の並んでいることを書いたのは、いわず語らずに、わたしは、「つるやという大きな際物屋」の横町のことばかりを書いたかたちがある。――けだし、研屋も、床屋も、米屋も、道具屋も、それらは、皆わたしのうちの手近にあつまった、小さな、寂しい店々だった。

もらった娘のわるかったばかりに零落した常磐津の師匠は、わたしが覚えて、あとで床屋になったところに、わたしの十二三の時分まで、格子のそとに御神燈をさげていた。――その二三げん置いたとなりの道具屋、じゃんこの、愛想っ気のない主人を持った古道具屋は、後に、わたしの十五六の時分に、幾多の変転のあったあとで、そのころ流行りかけた洋食屋になった。――その前後に、以前髷入屋のあったところに小さな印刷所が出来た。――そうしたことによって、横町の色合はだんだん変って行った。

その間にあって、二丁目の、わたしのうちの並びながら、わたしのうちとは半丁ほど離れた大工のうち。――太いがっしりした感じのする格子をおもてに入れたうちの、毎年、七月になると、往来からみえるまどのなかに、必ず、いつも、大きな切子燈籠が下げられた。