Japanische Klassiker mit Furigana
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あさくさふどき
浅草風土記
久保田 万太郎
Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme
忽ち出す修羅の巷、緑の大地も今は真紅と変じ、双方この一戦こそ自分の運を左右するものと奮戦すると筋書に書いてあるように、とッかえ引ッかえ竹槍や刀での幾組もの立廻りが行われた。が、死を決した時次郎の働き物凄く、彼の一刀向う所虚空をつかまぬものとてはなく、用心棒沢田要之進も仆され、恵比須の勘太、花車の多助も浴びせられ、其様宛然巨人曠野を行くの概があると、矢っ張そう筋書に書いてあるように、とど時次郎、むらがる敵をすべてうちはたし、結句ついに惣右衛門とわたり合ってこれをまた組みしくことになる。そうしてそのとき、アワヤかれの一刀の、その咽喉もとに下されんとしたとき、そのとき早く、このとき遅く、急に舞台は真っ暗になった。そうして忠実なスポットライトは、濃き紫にかれの半面を、苦悶の表情を、浪花ぶしの恩愛感をくッきりそこに浮上らせた。――大写しという奴である……
そのあとの筋は、わたしは、まだみぬ旧友、むかしの「死の歓び」の作者の名誉のために書かないであろう。――なぜなら……
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江川大盛館へ入った。
四
……ドロ、ドロ、ドロと太鼓がなって現われたのは助六である。