Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あさくさふどき

浅草風土記

久保田 万太郎

Lesen Sie 浅草風土記 (あさくさふどき) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.294 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

としたセルロイド細工のアーチの立った雷門のほうへ目を向けた。”

……たしかにぼくの書いたものである。……とはいえるけれど、さて、いつ、どこに、何んのために書いたものか、かいくれ、おぼえがない。

――はて?……

と、ぼくは、首を傾げた。

と、

――“スイート”ですよ。

その人は、すぐに手をさし伸べて、ぼくに掴まらせてくれた。

――それ、あったでしょう、そういう宣伝用の機関雑誌が。……明治製菓からでていた……

――ああ、“スイート”。……あの……

それで、たちまち、謎はとけた。……戦争まえ、その会社の宣伝部長をしていた水中亭こと内田誠君。……いまは、大磯で、しずかに病いを養っているが、そのころは、どうしたら世の中を面白くすることができるか、ゆたかにすることができるかと、そればかりをメドにして行動していた Dandy だったから、十分、その凝り性を発揮して、そうした名まえの、紙質のいい、印刷の美しい、およそ宣伝用機関雑誌らしからざるパンフレットをこしらえて、諸方の、得意さきその他に配った。そのためにしかし、われわれ、かれの友人たちは、交互に、それに執筆する義務をもたせられた。