Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(四)城の絵図面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.179 Zeichen · 280 Bildschirme
平次の言葉の奥の奥には、不可解な謎が潜んでいそうだったのです。
「おみくじだよ、元三大師の有難い御神籤さ。六十三番の凶」
「六十三番の凶?」
「子供が死に際に言ったのは、六十三の今日ではなくて、六十三番の凶だったのさ」
「えッ」
「守り袋にこれがあったんだ。隠居の勘兵衛さんは、この御神籤の文句の中に五千両の金を隠した」
「…………」
恐ろしい緊張です。誰やらの歯が、カタカタと鳴りました。
「隠居は若いとき寺に居たそうだ。御神籤の文句から思い付いて、その文字に当てはまるような隠し場所を拵えた。ありったけの提灯をつけて皆んな俺と一緒に来るがいい。五千両の金を今、ここで捜し出してやる」
平次の態度は自信に満ちております。たちまち用意された提灯が七つ、勘五郎夫妻、久蔵親子、和助、万吉、それに下女、下男、小僧、平次とガラッ八を加えて、隠居所の縁から、春草の漸く青くなりかけた庭に降り立ちました。
「最初の一句は、なぜ藪や茨が生えたか――と言うんだ」
七つの提灯は期せずして、広い庭の彼方、隠居がやかましく言って手を入れさせなかった藪のあたりを照しました。
「佳人意漸く疎なり――これは八五郎が、お染さんに嫌われたという意だ」